HIV検査を受けてみる(3)

3月6日(火)

一週間前の検査の結果を聞きに行く。郵送ではなく、実際に聞きに行かなくてはならない。本人以外に知られることのないようにという配慮と、もし感染が判明したときにすぐカウンセリングを受けられるようにするためだろう。


予約時間を勘違いしていて、開始時刻はまだ仕事場に居た。あわてて電話をすると、一人当たりの持ち時間は30分で、その時間帯に来たら問題ない、でもそれを過ぎると結果は教えられないとのこと。自転車で急いでいく。時間無くて昼食食べれなかった...

受付で「2月27日の何番です」と伝える。その時間帯に告知(?)を受けるのは自分ひとりなので、この番号を伝えることで本人の確認になる(番号を書いた用紙を検査の時に受け取っている。この用紙を忘れると結果を知ることは出来ない)。個室に入ると女の人が一人。


「#番さんですね」と確認して、結果が書いた用紙を出される。「陰性(Negative)」にマークがついている。一瞬考えた。固まっている僕に「大丈夫ですよ」と声がかけられる。喜ぶというより力が抜けた。

「喜んで良いんですかね」と聞く僕に「そりゃ感染してるより、感染してないほうが良いですから」と保険所の人は言う。そりゃそうだ。
何か質問有ります?と聞かれるが、まぁ特に...そんなことよりもし感染してた場合にもこの人が告知するのかというのが気になった。そんな重い仕事つらくないだろうか。思い過ごしかもしれないが。ここで感染が判明する人ってどれくらい居るのですかと尋ねると、滅多に居ないとのこと。自主検査で判明するのではなく、何か症状が出て病院で検査して判明することのほうが多いという。HIVウイルスによる症状でというより、何かの病気で病院にいった際に、何かの数値が異常値を示し、もしかしてとHIV検査をして判明というように。



告知(?)は3分ほど。部屋を出て資料をまたいろいろ見た。(少し古い統計)(割と新しい統計
千葉県では感染者は多いが、被検査数も多い。断トツで"数"が多いのは東京都(単純に人口で割ると3800人に1人くらい?年代などをしぼるともっと高くなる。でも東京都だけが感染"率"が高いというわけでもない)。知事が「特別な人がかかるもの」という発言をして対策予算を減らした長野県は実は人口当たりで見ると感染者はかなり多い。それも長野県は発症してから判明する人が多い(=自覚していない人が多い)。感染者が少ない県も、被験者数が少ないだけの可能性も有る。
ちなみにこの千葉市では無料検査は1ヶ月に2・3回。実家の有る滋賀県では1ヶ月に2回しかなく、それも大津市まで平日に行かなくてはならない。でも東京ではいろいろな保険所などで頻繁に行っているし、即日結果の出る検査を毎日やっている病院が何箇所もある(HIV検査マップによる)。東京都に感染者が多いというよりも、東京都では判明者が多いと言った方が良いような気がする。地方だとかかりにくいわけではない。例えば滋賀県のような回数だと普通は検査行けないだろう...


誰でも可能性があることをもっと普及させたほうが良い。麻薬や売春をする人がかかる病気ではないということを。やましいことのない人でも、誰かの血液に触れることがあるかもしれない。自主検査でなく、何かのきっかけで判明する人の方が多いということは、感染者の多くは、検査を受けていないだけということが考えられる。普通の人が、思い当たることは無い(≒少ない?)人が感染しているということを。



薬害エイズの患者さんには本当に同情する。全く本人の意思によらず、それも別の病気(血友病)を治す為に飲んでいた薬が原因でこんな目にあうとは...その罹患者数は1800人(現在400人が死亡)。薬が危険なものだったからではなく、危険と分かり(HIVに感染することが分かり)安全な薬が出来てもなお販売を続けたからという理由で、製薬会社社長は有罪判決を受けている。



自分は感染していないということが分かってからも(分かってからの方が、かもしれない)、本をいろいろ読んだ。HIVウイルスの発症したときの症状を具体的に言える人がどれだけ居るだろうか。「怖い病気」としか知らない人が多いのではないか?発症前に分かれば、現在は投薬によって発症は抑えられるということ。子供も生める可能性も有るということ。知らないことは多い。


追記;発症したときのエイズの症状は、

感染1週間程度:発熱、のどが痛い、咳が出る、体がだるい、節々が痛むなど。でも普通は気付かないし、すぐに自然と消える。

感染数年:しつこい下痢やひどい寝汗、急激な体重減少など。免疫力の低下によるもの

感染から5〜10年くらい:カリニ肺炎(原虫による重症肺炎で呼吸困難)、カンジダ性食道炎(食道にカンジダというカビがはえ、食物がのどを通らなくなる)など。皮膚がんの一種であるカポジ肉腫や記憶喪失。




自分は身近な人が感染した時に、どう接してあげられるか。そもそも感染をうちあけてくれるだけの信頼を持ち合わせているだろうか。

2年前、腕の骨折で入院していた病院で、内科病棟の無菌室で暮らしている人(30代後半男性)が居た。僕と同室の若い人たち何人かで待合室などでいつも話をしたりして暇つぶしをしていた。安静にしてなければいけないはずだが、近くのたこ焼き屋に一緒に行ったりした。
「今は焼肉屋を開きたいなぁ」と言っていた。これまでは親のつくった土建屋を動かしていたそうだ。僕の仕事の話を聞き、ホームページ見たときに僕に見せたうらやましいといった表情の顔が忘れられない。「今は小さいって、最初はどんな会社も小さいやん、お前、ほりえもんみたい奴やなぁ(当時はそういう時だった)、お前がこれ考えたんか、自分で考えてやったんか、このままずっとあきらめんと何でもいいからやり続けられたらそごいことなるぞ」。その人は次の週に絶対安静になりもう会えなくなった(無視して病室に話をしに行った人は居たが)。自分は正しく接することは出来たのだろうか...

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モンゴルのクレオパトラ :

私はモンゴルに来てから1年に一度はHIV検査を受けています。ビザの更新のためですけど、特に何もなくてもやはり緊張しますね、こういうのは。だって、モンゴルはエイズ患者に人権はありません!顔写真をテレビや新聞で公表され、実名も公表されてしまいます。外国人だったらどんな扱い受けるかわかったもんじゃないし…。だから、日本に一時帰国する時、かならず検査を受けます。うむ。というわけで、皆さんも検査に行って見ましょう!

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このページは、Keiichi.Nakanishiが2007年3月23日 12:29に書いたブログ記事です。

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