ドイツの最近のブログ記事

“あの旅”からもうすぐ2年。
記憶が薄れる前に記録を残さなくてはいけないのだが...
で、いきなりだけど、気付いた点を何個か、時間が出来た時に書いてみようかと思う。


「踏切は一旦停止」

鉄道の幹線と交差する箇所の踏切には踏切係(踏切番)が居る。
踏切係は列車が来る度に遮断機を下げ、列車が行った後に遮断機を上げる。
線路内に人が立ち入らないように監視するのが仕事だ。
日本ではいつの頃からかあまり見られなくなった光景だ。

ロシアではシベリア鉄道に沿った道を走った。沿った道と言っても広大なシベリア、 ほとんどの箇所で線路と道との間は何十kmも離れている。
都市部の路面電車を除くと、2ヶ月の旅で鉄道の踏切を越えたのは数回だけだ。
その踏切で気付いたこと。車が一旦停止しないことだ。
見渡しの良いところで列車が来ていないのだったら、わざわざ一旦停止したくない気持ちは理解できる。
でも、普通の日本人だったらそんな所でも一旦停止すると思う。
運転免許教習の時に叩き込まれているし、現に日本では法律で「踏切での一旦停止」は義務付けられているのだから。

なので、ロシア人が全然止まらずに突っ切るのを見た時は新鮮だった。
そして旅を続けて気付く。ロシア以外でも、西側諸国に入ってもそうなのだ。

もちろんどの国でも、鉄道が走っている時は線路内に入らない(当たり前だ)。
ただ列車が来ないときは踏切番や警官の前でも、全然気にしない。一旦停止しない。


旅の初めの頃にロシア人警官グループと一緒に走っていた時、休憩時にこの事を聞いてみた。
「なぜ止まるんだ?」逆に聞かれた。ロシア人の率直な感想だった。

後日、ドイツの宿で英語を話すおじさんと話した時は、分かりやすく説明された。
「遮断機が付いている踏切では遮断機が下りていない限り、止まる必要は無い」というドイツ人。
「もしかしたら列車が来るかもしれないのでは?遮断機が壊れている可能性もある」という僕。
ドイツ人は僕の言った内容を理解して言った。
「もちろん可能性は有る。じゃあ日本人は交差点で青信号の時も一旦停止してるのか?(信号が壊れてるかも、信号無視の車が来るかもと言って、青信号でも止まる車はいないだろう?)」


この人に限らず、たぶんそういう考えが一般的なのだろう。
“遮断機が上がっている=列車は来ていない=止まる必要は無い”
もちろん列車が来たら線路内には入らない。
遮断機が無く、見渡しの悪い踏切では一旦停止する。死にたくないのだから。
でも明らかに列車が来ていない(視界が良く確認できる)のならば、一旦停止する必要は無い。
そもそもそんなことをなぜ法律で定めなきゃならないのか...と。

日本人は列車が来ていないときでも一旦停止する。これは
“法律が有るから(≒警官に見つかると罰金を取られるから)”
という理由から来ているのだろう。又は“みんながそうしているから”だろうか。

欧米人の合理的な考え方、“止まる必要が無い時は止まらない”。


今回調べてみたら「踏切では一旦停止」を法文化しているのは、主な国では韓国と日本だけだった。
「列車が来ないときでも踏切では一旦停止」、これは非常識とまで行かなくても世界では少数意見なのだ。見晴らしの良い踏切で一旦停止したら、たぶんどの国でもクラクションを鳴らされる。後続車に追突される可能性の方が、遮断機が壊れている可能性よりも高いというのが、ほぼ世界中の共通認識なのだった...
 
 
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さらに調べてみると...
踏切での一旦停止を法律で定められたのは昭和30年代。まだ自動遮断機が少ない頃。
国鉄からの要請に基づいて出来たのだそう。もっと昔から有るのかと思ってた。
もちろんそれまでそんな法律が無い時も、列車が来る時は踏切には人は入らなかった。
車は急停車出来ないことも有り、高度成長期で車の台数、列車の本数ともに増え、遮断機の整備が追いつかない状況でこの法律が出来たのだった。それから40年。遮断機は普及したけど法律の条文が本来の役割からずれ、一人歩きをしているようです。
 
衆議院でも取り上げられました(第501回)。
 
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リンク2踏切はSIGNAL AUTOMATIQUEの標識が有れば一旦停止は不要です、皆ほとんどスピードを落とさず走り抜けて行きます, 決して急ブレーキは踏まないようにしましょう。日本で踏み切りが一旦停止を義務づけられているのは根底に機械は壊れるものという、フェイルセーフの思想から来ると思われますが、一般的なフランス人の考えは少し違うようです。彼らはやはり機械は壊れるものだが、人間はもっとミスをするものであると言います。とっさの時は自分で判断すべきで、何も考えず機械的に停止するのは無責任だそうです。

 

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