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密航・命がけの進学―
アメリカ軍政下の奄美から北緯30度の波涛を越えて

芝慶輔/他
五月書房

これはあまり知られていない。
昭和20年8月、敗戦後に沖縄はアメリカに占領された。その半年後に奄美とトカラ列島も日本領でなくなったのはあまり知られていない。その後、奄美とトカラにはアメリカの軍事政権である奄美群島政府が発足する。島民は琉球(沖縄)に行くのも、日本(鹿児島)に行くのにもパスポートが必要になったのだが、島の中だけでは生きていけない。優秀な人達は進学したくて(島にいても無為な日を過ごすだけ)、密航することになった...という話。体験談集。

鹿児島にたどり着く前に運悪く七島灘の海の藻屑となってしまう人。密輸品である砂糖を騙し取られる人。本土に上陸後も様々な苦労をする人々。警官に見つかればパスポート不所持で逮捕され、強制送還される。当時の日本人すら奄美政府のことはよく分かっておらず、しかしその無知ゆえに日本人(奄美は当時"外国"だ)に紛れ込んで生活を始めていく。
当時を知る人達は少なくなってきている。記録を残しておかなければ、いずれ歴史に埋もれて忘れられてしまうだろう。


長崎ぶらぶら節 - goo 映画
長崎ぶらぶら節 - goo 映画
「長崎ぶらぶら節」
なかにし礼/著
2002年10月10日 文春文庫


直木賞の受賞理由がいまいち分からないのだが...

一度は時代に埋もれてしまったひとつの唄が再び、世に出るきっかけというものがこれほどはっきりしているのは珍しい。実在した登場人物たちの生涯は興味深い。

「赤い月」や「兄弟」のような衝撃がほしい。自分が私小説の方が好きというだけなのかな。

「天草の雅歌」 辻邦生
1971年・新潮社 /小説

「吐喝喇へ」清水哲男 渕上出版
トカラ旅行中に船で、知り合った人から入手。学生時代に読んだ事のある本だが、その場所(トカラ−鹿児島県十島村)まで行って読むとより深く楽しめる
た。ただこの人の文章が...自分の文章と同じでくどい、と言うかひねくれている所が多い。まぁ、トカラについて書かれた旅行記は少ないのでこの本が旅の参考にはなるのだが。

「大江戸泉光院旅日記」 石川英輔

講談社文庫 1997年5月15日