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ハルピンでは駅前に有る龍門賓館に宿泊。ここは1945年まで(満州国時代は)満州鉄道(満鉄)直営の「ヤマトホテル」だった。ヤマトホテルは日本の傀儡国家、満州国のコロニアルホテル。当時、日本資本で大連、新京(長春)、奉天、ハルピンに建てられた。日本人の支配者層、外国人が主に滞在したホテルだ。

龍門賓館の貴賓楼の部分は当時のままの建物。そこに出来れば泊まりたかったのだが前知識が無く、「一番安い部屋で良い」と言ってしまったばかりに新館の部屋になった。定価580元を390元で。180元のトイレ無部屋も有るが中国人民用とのこと。13階の客室からはハルピン駅の構内が見下ろせて見晴らしは良かった(このハルピン駅では18年、伊藤博文が暗殺されている)。

ホテルのサービスはまぁ良い。高級感というほどではないのだが。フロントですら僕程度の英語力(=最低限)しかないのだが、親切だ。黒河への航空券を頼んだらちゃんと買っておいてくれた(手数料無料、結局チップも払わず)。

貴賓楼の部分は"さすが"だ。もともとこのホテルは満鉄が建てたのではなく、帝政ロシア時代に建てられたもの。 列強が清を事実上の植民地にしていた時代、威勢を示すために建てただけあって立派だ。年号がはめられた入口。ドアマンに、木の回転ドアを押してもらい中に入る。
フロントの前のロビー。

暖炉(今は使われていない)の前のソファーに座ってみる。


絨毯の引かれた廊下、すりへった手すりの階段、大きなシャンデリアの食堂(何室か有る)。問題は現在の中国人の美意識がちょっと...ということだが。変な装飾や看板をわざわざ付け足したりしている。

古いというだけでない。政治家、財閥、軍人など著名人が泊まったことというのも歴史好きには堪らないのだが、ここハルピンのヤマトホテルならではの事件が有っただろうことに思いを馳せると楽しい。
ハルピンは満州の北部、外国人が多く住んでいた都市。日本と国民党、ロシア、アメリカなどの列強諸国、それぞれの勢力の間を彷徨う軍閥との地下交渉が行われた町だ。秘密の保てる、日本の国家権力に守られたこのホテルで、記録には残っていない様々な事件、交渉が起こったであろうことは容易に推測される。

ハルピンにも現在は外資系のホテルが進出している。そっちの方がここよりもずっと高級で、実際サービスも洗練されているのだが、せっかくハルピンに来たのだったら、最初の夜にはこの龍門賓館がおすすめ。

0603040801天津では「ASTOR HOTEL(利順徳大飯店)」に泊まる。
たった一泊。それも深夜2時にチェックイン、9時にチェックアウトだが。

開業1863年の租界時代の趣を残すクラシックホテル。
部屋はいたって普通なのだが、旧館の廊下やレストランを覗くとさすがと思わせる雰囲気。文革時代をどう乗り切ったのかは分からないが古い家具なども保存してあるみたい。
 
0603040800部屋にホテルの歴史を記した写真集がおいて有った。
滞在客にはフーバー米大統領や中国の歴史上人物がゴロゴロ。
張学良孫文なんて名前を見ると歴史好きにはたまらないだろう。
清が滅び満州国が出来るまでの間、日本租界にいた溥儀が天津でパーティをする映画「ラストエンペラー」のシーンを思い出す。
 
ホテルの周りは各国が造った石造りの建物が、現在も使われている。もっと観光資源として活用したら、魑魅魍魎が跋扈した20世紀前半の激動の時代を再現した場所として人気が出ると思う(現状は...う〜んって感じ)。 
 
記念に卓上カレンダーを持って帰ろうとしたら、チェックアウトの際に10元とられた。
もっとゆっくり滞在した方が良いところ。天津自体は観光都市ではないが。

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