3月31日
早朝5時、アラブ首長国連邦(UAE/الإمارات العربية المتحدة )、ドバイ国際空港着。
UAEは7つの首長国によって形成される連邦国家。その中のドバイ首長国はここ15年、経済力をバックにした金融業と世界中から集まる人への観光産業でやりての首長の下、のし上がってきた新興都市。今は隣のアブダビ首長国(莫大な石油が産出される)を超える経済規模を持つ。
ドバイ空港から市内へ15分ほどバスに乗り、そこから隣のシャルジャ首長国に向かう。シャルジャはイギリス統治時代はこの地域の中心的都市だったが、今は石油が産出されるアブダビとドバイの影に埋もれてしまった小さな都市国家。欧米文化にかぶれている(?)ドバイとは異なり、イスラム戒律に厳しいという。
ドバイからはわずか15km。そのシャルジャ国際空港からイエメン共和国サナア行の飛行機に乗る。
ドバイ空港で両替。窓口の銀行員は言った。
「ホントに日本人?ベイジン(中国)じゃなくって?ドバイグランプリに来たんだろ?チェンジは50ドルだけで良いのかい?」
そう、この日は年に一度のドバイワールドカップ。世界中から名馬&金持ちが集まっている。
シャルジャの町からシャルジャ空港に向かうタクシー。
「ドバイ空港じゃなくシャルジャ空港で間違いない?どこに行くフライト?イエメン?イエメンなんかでよく仕事見つけたな。え?あんた日本人なんかい?フィリピン人だとばかり思ってたよ。」
UAEの家庭は生活水準が高く、多くのフィリピン人の出稼ぎ労働者やメイドが働いている。
シャルジャ発サナア行、エアラビア701便(Air-Arabia)。僕ともう一人の欧米人旅行者以外、乗客は全員イエメン人。男の人はみな白い衣装。赤いスカーフ。女の人は真っ黒の服。目の部分以外すべて隠れている。待合室では明らかに浮いていた。機内の座席位置は男女ではっきり区別されている。僕の左隣には30くらいの男性、右は50くらいの男性。若い男は英語を話した。
とりあえずイエメンでは日本人のイメージは良さそうである。日本を出て24時間後、サヌア国際空港着(写真)。