みなさん悪気無く言っているのは分かります。自分も無意識に他人に言っているかも知れません。でも、これは本当によく有る事で、困っています。

友達に頼まれると無料で何かの作業をしたり、値引きすることはあります。でも最初から「ただでやって」とか「原価で譲って」と堂々と言われると、困ります。

同様に「どこで買うのが一番安いか」とか、「(買わないけど) 売れ残ったらちょうだい」とか。「XX(←ライバル店の名前)ではいくらか?」とか聞かれたことも有ります。自分で直接調べてよって感じです。他店が安い時も自店が安い場合も有ります。
価格が重要なのも承知していますが、それは尋ねる相手を間違っています。お店は価格以外のところで勝負しているのかもしれないですし、自分はそれを調べるのが仕事なんですけど...
ダイエーで「ヨーカドーは大根いくらで売ってる?」なんて普通は聞かないですよね。

さらにその後 (お金のやりとりは発生していないのに) 「利用してあげた」と言われたり、なぜかこちらが恩を売った事になっていた事も。無料でやったのに品質に対して注文をつけられたり。
「友達から金を取って儲けるのか」という意見の方も居るでしょうが、逆に言うと「友達にただ働きをさせるのか」とその人に問いたい。

"労働の対価を得て生活している人"なら本来分かるはずなのですが、固定給だけをもらう生活を続けていると分からなくなってしまうのでしょうか。
この件はこれまで複数の人に何度も言われた事があるので、この話は定期的に言い続ける(忘れたころにアップする)方が良いのでしょうか。達を無くさない為にも。
http://togetter.com/li/835145
試写会の招待券が有り、有楽町のよみうりホールに。ちゃんと開演30分前に来て座席についていたのだが、メールを見ると至急発送の依頼が有り、映画を断念。 有楽町からなら中央郵便局近いし、明日の秋田県の配達まだ間に合う(自転車で来ていた)。振込口座を変えるなら予めちゃんと伝えておいて欲しい。
登記簿を取りに法務局に行ったら、受付が機械化されていた (これまでどおり窓口でも受付けてもらえるけど)。
ここで申請したらすぐに窓口で呼ばれた。所要時間は2分弱か。
これまで15分くらい延々と待たされていたのに。



商号調査が出来る端末まで有った。いつの間に!
これまでは千葉市だけで膨大な数の法人名が書かれた台帳を手作業で探していたのに。
いや、こんなの機械化するの簡単だ。なぜこれまでは無かったのだ?


あとは、印紙売り捌き所の自動化だな。郵便局には切手自動発行機が有るのだから、証紙発行機も出来るはずだ。
いや知ってるよ、「印紙売り捌き所」は法務局とは別事業所だという事は。あんな楽な商売は無い。利権は手放したくないんだろうけど。



Sさんが3月19日に使用する仙台から東京への新幹線切符は、3月10日に発送した。

Sさんからは3月2日に代金を受け取っていたのだが、配達を【3月11日16時~18時】でという希望を申込時に受けていたので発送を遅らせていた。配達先は宮城県東松島市大曲。 3月11日14時47分、地震発生。この荷物の発送番号で状況検索するが「3月10日 千葉で発送」以上の情報は出てこなくなる。

東松島市大曲は平地の住宅地で、過疎地ではない。ニュースでも良く出ていた戦闘機が流された自衛隊松島基地や、線路ごとなくなったJR仙石線の近く。

 

3月31日、ヤマト運輸より電話が入った。配達先の地域は津波の被害で配達が出来ない状態だったが荷物は無事だったこと。避難所でSさんを発見したが、この切符はもう不要なので受取保留になっているがどうしたら良いかと。

 4月4日、発送から25日経ってこの封筒は戻ってきた。仙台から千葉に3日かかっている。 この切符は座席取消手続きを行っていなかったが、無手数料で全額払戻出来た。 Sさんには銀行振込で返金した。Sさんには連絡がついたら、救援物資を何か送ろうかと思う。 


この3週間かなりの量の申込の取消・払戻をこなしてきたが、やっと終わりそう。混乱もだいぶん落ち着いてきた。これからどうなるんだろう。
3月11日14時46分、地震時にはJALのコールセンターに電話をしていた。
電話中に強い揺れ。「ちょっと待ってください、地震です、あ大きいです。まだ続いてる」。「そっちは大丈夫ですか」と尋ねると「こちらは大阪なんですよ、こちらは大丈夫ですから落ち着くまでこのままでよいですよ」とのこと。

外を見ると向かいのビルの人から人がわらわらと外に走り出てきた。4階くらいの人が窓を開けて外に出ている。よけい危ないんじゃないかな、とそのときは思う。
「すみません、まだ揺れが続いてる、待っててください」と言うと「あ、こちら(大阪)も揺れてます!」とのこと。
アルバイトに「外に出るんだったら上から落ちてくるのを注意して。出なくてもよいけどドアを開けといて!」と言う。事務所内には背の高い家具などは無い(一番高いものでも1mくらいの冷蔵庫だけ)ので、建物が潰れない限りとりあえずは大丈夫。潰れたらここは2階なのでダメだな...とかその時は思う。

強い揺れは数分おきに来るのだが、それ以降は問合せ電話などは途絶え静かだった。こちらからの電話をかけることは出来たのだが、こちらへの電話は着信できない状態だったことは、夕方にかかってきた「ずっと繋がらないから、どうなってるのかと思った」という電話で知った。

千葉市から次々とメールが来る。「**県で震度5の地震が発生」「**町で消火活動中」「**町で危機排除活動中」と言ったようなもの。分刻みで次々来るので確認することも出来ない。
(千葉市には安全お知らせメールの制度が有る。普段は1日に5通くらい来る)

夕方は東京に仕入れに出る予定だったが、列車も動いていないので断念。発送が遅れる旨を何人かに連絡しているときに、大きな"ドーン"という音がする。雷と言うかタイコと言うか。何だ今の?とバイトと話す。音と揺れには微妙な時間差が有るのでこれから衝撃波でも来るのかと考えるが、特に何も起らず。少し前に千葉市から来たメールに「JFEで危険物火災発生中」と書いてあったのでそのことかと考える。後に、これはコスモ石油での爆発の音だと分かるが。

「センイシティで火災」「富士見2丁目1で危機排除活動中」「新千葉*で調査活動中」というメールも来るので、バイトにみてきてもらう(銀行の通帳記帳など普段の仕事のついでに)。「事務所近辺では特に何も起っていないようだが、みなとの方の空で大きな火が見える、ただその火も時折見えるが、ずっと見えるわけではない」とのこと。

仕事柄、JR東日本の運行状況のサイトを確認するが、首都圏すべてが止まっている。ただ、東北新幹線(東京~福島)や岩手・青森の路線は止まっているのに、宮城県の情報が無いことで事態が深刻であることが分かった。宮城県では情報の更新すら出来ていないのだ(まさか手動で登録しているのか)。

阪神大震災のときは運転復旧まで、新幹線で2ヶ月以上、東海道線が3ヶ月、阪急で6ヶ月かかった。今回はまだ情報がほとんど無いので分からないが新幹線で1ヶ月(?)くらいかかるのかも。仙石線はもっとかかるだろうし、三陸鉄道はもしかしたらもう運行しばらくされない気もする。岩泉線など去年の土砂崩れから半年経った今も復旧見込みないし...(3月13日時点で思っていることです)。

22時ごろには帰宅することにした。その時点では千葉駅はもう改札は封鎖されていた。窓口もシャッターが降りている。駅員ではなく警察官が目立つ。帰宅をあきらめた人がコンコースに座り込んでいた。バス・タクシーにはどの列にも100人以上が並んでいた。東京都では列車もバスも止まっているようだが、千葉市ではバスは地震時から運行されていた(満員でなかなか乗れないが)。
西友は臨時閉店(建物の周りに"落下物注意"とロープが張られている)。ダイエーは開いていたが惣菜などを中心に商品がほとんど無かった。買いだめと言うより帰宅困難な人がその日の食べる物を買ったからという感じだった。パックご飯はまだ在庫があったし。

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3月12日。何か分からないが、何かやらなければならない作業が発生するはずと思い(普段は土曜日は休業日だが)仕事場に出る。 この日の航空券を買った人は一人も居なかったが、JR券は東北だけで数人居た。こちらから一応電話をかけるが当然つながらない。

昨日はヤマト運輸は集荷に着たが、佐川は来なかったなぁと思ってたが、夜11時くらいに来てくれたらしい。電話で集荷を依頼するが発送が大幅に遅れているらしい。千葉はどこも平常の状態に戻っているが、中継点が被害受けている模様。高速道路が通行止め、一般道も大渋滞で長距離トラックが大幅に遅れている、所要時間も全く分からないとのこと。

郵便局もヤマトも東北地方だけでなく、茨城県への発送引受が止まっている(今、3/13現在も)。"今週の福山雅治のチケットが何人か居たなぁ、どうしよう"と思って調べてみると、3/12-13の広島でのコンサートが中止と知る。え、そんなの聞いてない。広島での公演を中止にする理由(本人がたどり着けないとか)は知らないがあわてて、一人づつお客さんに電話。
夕方までになんとか全員(と言っても5人)につながるが、電話をするまで全員が知らなかった。一人はもう広島に向かって出発していたが...。
この公演は9月に延期になり、今回のチケットがそのまま同じ座席で使用できると言うことなので、うちには金銭的損害は全く無いので良いのだが。さて、今週(3/17~21)の埼玉公演がどういう扱いになるのかが心配だ。延期はよいが中止はしないでくれ..."行けない人だけ払戻可能"という扱いにしてほしい。

TDLも当分の間、閉鎖される事になった。東京ドーム遊園地もあの事件以来ずっと閉園のままだし、東北新幹線は復旧はいつになるのか皆目分からない。うちの稼ぎ頭のJALの株主券が去年廃止されたことに続いて大打撃だ。本当にあぶない。

とりあえずJR東日本の株主優待券の買取を中止。あ、そう言えば3月末に大阪から十和田に引越する人の新幹線切符の注文有ったなぁ、東京経由ではなく日本海ルートにした方がよいかもしれない、いや、もしかしたら伊丹から三沢へのJAL直行便が復活するかもしれない(去年廃止された)。

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物的被害はなくてもその後の経済被害は大きい。神戸の時もそうだったが"自粛ムード"が広がるのが一番困る。神戸に観光客が戻るのは数年かかった。その間に倒産した会社はいったいいくつ有るのだろうか。税金は免除とか、融資を受けられるのは当然知っている。ただ、もともと大黒字会社以外には"免税"なんてほとんど無意味だし、融資といってもいつかは返済しなくてはならない。"保険をかけないのが悪い"と適当に言う人ってなんなんだ。物的被害全く無いのに何の保険を? 飲食店(特に贅沢系)は大変になるかもしれない。

神戸で会社を経営して居る年配の知人からちょうどメールをもらう。「これからが大変だぞ、地震よりもその後が大変。売上は減るが人件費や家賃などの固定費支出は減らない。覚悟して頑張れ」と言った内容。具体的でありがたい。

もちろん自分よりも被災地の人の方が大変だ。別の関西の知人と話す。「死者が120人で終わるわけが無い、街が流されてるんやぞ。1000人とかそんなのでもない。大体の数が分かるには4~5日かかるやろ。今はみんな同情してるやろうけど、でもそんなん半年も経ってみろ、直接被害を受けて無い人はほとんど気にしなくなるよ。ローン返済中に家がなくなり、新しい家のローンも抱えて頑張ってる神戸の他人のことまで考えて生きてる奴なんて居ないやん、別にそれを責めてるわけじゃない、まぁそういうのが普通で当たり前なんだって。昨日の地震の日のテレビが首都圏の鉄道運行情報だけ延々と流れるテレビを見て改めて思ったってだけ」
とうとうESTA(アメリカ入国に必要な電子渡航認証システム)が有料化されることになった。
最近のアメリカの入国審査の"うっとうしさ"は有名だ。

さらにこの11月から、アメリカへの渡航者の航空券を発券する際の入力項目が増える。氏名/誕生日/性別そしてレッドレスナンバー(もし所有していれば)が、搭乗72時間前までに入力必須になるのだ。

このレッドレスナンバー、初めて聞いたのだが、"テロリスト"(とアメリカ政府が疑っている人)と、同姓同名の人を助けるための番号とのこと(安全保障省のサイト)だそうだ。
ニュースで見かけたが、テロリスト(と思われる人)と同姓同名の人が飛行機に乗るたびに拘束されたりして(本人だけでなく周りの人や航空会社も)大迷惑を受ける事例が頻発しているそうで、濡れ衣を着せられた人にこの番号を発行しているらしい。「次回に飛行機に乗る際にはこの番号を言ってね!」と。

観光でならビザ無しで行ける日本人はあまり実感が無いが、発展途上国(特にアラブ)の人はアメリカの入国審査があまりにも差別的でかなり不評のようだ。
ちなみに僕も以前のパスポートが北京で発行されたものだったので、ニューヨークで入国審査の際に別室に連行されてかなり面倒だった。後ろに並んでた日本人が慌てていたのを覚えている。え、あの人捕まっちゃたよ!と。

アメリカ、このままじゃどんどん嫌われちゃうよ...(と言いたい所だが現実はそうでもないのかもしれない)


南米への旅行者から「アメリカ経由以外の経路はないのか」ということをよく聞かれる。これまでは現実的なものはカナダ経由くらいしかなかったのだが、最近はドバイorドーハ経由が流行っている。うちではまだこのルートは1件も成約は無いのだが...料金も手ごろなのでこれからはそっちの方が多くなるのかもしれない。

AF、KL、AZなどもヨーロッパ経由で割引運賃設定しています。往路と復路で違う航空会社を組み合わせて使える運賃も出ているのでお勧めです。
ちょうど1年前、メキシコ・アメリカで新型インフルエンザの感染が確認された。
アメリカから帰国した高校生が感染していることが分かり大騒ぎになった。インフルエンザが流行しているのに海外に行った者が悪い、感染者本人だけ でなく周囲の者に迷惑をかけるのだから犯罪者だという論調まで出た。その同じ高校というだけで学生はタクシーに乗車拒否され、学校には苦情の電話が殺到し た。
http://www.2nn.jp/word/%E6%B4%97%E8%B6%B3%E5%AD%A6%E5%9C%92

ちょうどゴールデンウィーク前で、旅行会社には航空券の申込取消が殺到した。"海外"というだけで、感染者の見つかっていない国への渡航まで禁止 する会社や学校まであった。何ら法的拘束力を持たないものにも関わらず。そもそもその理屈でいくと、感染者が大量発生している日本に居る方が危険というこ とになるのだが。

渡航先に感染が確認されておらず、飛行機も運航されている以上、航空券の払戻には手数料は発生する。「フェーズ4になったのに」」「私(顧客)は 悪くないのに!」と言われながら、旅行会社では儲からない仕事-顧客の依頼により取消手続きをした。取消手数料は仕入元(航空会社)が徴収しているので あって、旅行会社が取っているのではないのだが...
運行停止になれば取消手数料はもちろん発生しない。フェーズXXって単語いつから使われるようになったんだろう。

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さて、今年は火山の爆発。本当に毎年予測のつかないことばかり起きる。GWまでに運行が再開してくれれば良いのだが。
今回は閑散期ということも有ってうちでは"被害者"は今のところ一人も居ない。だがこのままでは"損"はしないが、全然儲からない...

今、帰国できなくなりヨーロッパを彷徨っている日本人旅行者は1万人以上居ると言われている。成田の街にもヨーロッパ人があふれかえり、ホテルはどこも満員だ(空港のベンチで寝ているのはどうやら少数派らしい)。
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20100419-OYT1T01146.htm?from=navlp
http://jp.reuters.com/news/pictures/rpSlideshows?articleId=JPRTR2CU7J#a=2


インフルエンザ、どうなったのだろう。気になって調べていたら今は「フェーズ6」だった。去年のGWよりも上がっている。なのに気にしている人は少ない (気にしていない人を責めているのではない。自分もだし。でも、あれだけ大騒ぎしていた人はどこに行ったのかと)。
外務省(厚生労働省ではない!)は国別統計を今もとっている。感染しても名乗り出ない人も多いだろうから、その数字はあまり信憑性高くないと思うのだが...
http://www.who.int/csr/disease/avian_influenza/phase/en/index.html
http://www.anzen.mofa.go.jp/info/info.asp?num=2010C109

火山も、地震(2年前の5月は四川省地震)もまた忘れられていくんだろうなぁ。
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p.s. あ、でもおかげで去年のGWはお得にヨーロッパ自転車旅に行けたんだった。それも直前予約(たしか出発の5日前くらい)で。今年も何か恩恵も有るのだろうか。 

近江八幡の名前の由来ともなった、日牟礼八幡宮は実家のすぐそばに有る。
小学生の夏休みに毎朝ラジオ体操で行った身近な神社なのだが、ここに珍しい絵馬が有る。日牟礼八幡宮は名前のとおり八幡信仰(一般的には戦の神)の神社だが、この絵馬は商人が納めたものだ。

近江八幡は近江商人の故郷と言われる。
みな、この小さな街から外に出て商売を始めるのだが、この絵馬を納めた「西村太郎右衛門」は目的地をベトナムにした。時代は江戸時代初期。まだ幕藩体制は整っていない。 安土桃山時代の文化、習慣は残っており、鎖国体制も完全ではなかった。近江や堺、長崎からは大勢の者がマカオ、タイ(シャム国)、ベトナム(安南)、フィリピン(呂宋)、カンボジアに出かけ、商売を行った。彼も成功を夢見て、近江八幡を出てアジアに出た。

だが20年後、ベトナムでビジネスに成功した彼が日本に戻って来た時、知らされた現実は過酷なものだった。 江戸幕府は鎖国政策を始め、海外から戻った者は死刑にするという掟が定められたのだ。長崎の港まで戻ってきた彼は上陸することは出来なかった。彼は長崎の町から船に絵師を呼び寄せ、自分の姿を絵に描かせ、その絵を地元の神社(日牟礼八幡宮)に届けさせた。  

童門冬二「西村太郎右衛門」 <><

この「安南渡海船額」は現存する。当時の様子を伝える貴重な文物ということで国の重要文化財に指定されたため本物は見られないのだが、レプリカが社務所の横に普通にかけてある(レプリカといっても年代物)。その絵の中に描かれている商人達は、船の上で食事を摂ったりしているのだが、活き活きとした良い表情で、実に楽しそうなのだ。(この神社には他にも国指定重要文化財が5点有る)

鎖国が始まってから、近江商人の活躍の場はアジアから日本国内に変わる。松前(北海道)との貿易を独占し、京、江戸で名前を挙げ、全国各地に支店網を作り、現代の商社の基礎を完成させた。

アジアとの貿易は忘れられ、西村太郎右衛門がベトナムのトンキン(現在のハノイ)やホイアンで、どんな商売をしていたのかは分かっていない。だが彼の墓は、太平洋戦争後ベトナムで発見された。正福寺(この寺も実家のすぐ傍だ)の過去帳には彼の名も載っているので実在したのは確かだ。

タイのアユタヤ、カンボジアのプノンペン、ベトナムのホイアンには当時(約400年前)の日本人町の跡が残っている。ホイアンには当時の商家/街並みが現存し、1999年に世界遺産に指定された。

江戸時代の小さな田舎町から、大きなことを考え外に出た人が多く居る。
このことを思うと嫌な事は忘れ、自分も何か出来るのではと夢を見ることが出来るのだ。

八幡商業高校は、実家から少し離れた旧市街地の端に有る高校。
その校歌が校風を表していて、特に3番の歌詞が面白い。
歴とした公立高校の校歌だ。


~印度の珠玉アラビアの 香も集めん南洋の
珊瑚琥珀も欧の西 送らん道や幾万里
潮と共に舟を駆る 貿易風の名も良しや~

(意訳)
インドの宝石、アラビアの香料を集めよう。
南洋のサンゴや西欧のコハクも送ろう、何万里もの道を。
海流に乗り、帆を張って駆け巡ろう。
貿易風とは、なんと良い名前なんだろう。

(作詞はなんと土井晩翠) http://www.hassho-ch.ed.jp/kouka.htm

他にも「邦と民との富の道♪」や「鎖国の世にも大八州♪」と言った、普通の校歌には無いような文面。




今は生徒のほとんどが女子の、たまに野球部が甲子園に出るくらいなの普通の高校のようだが、販売実習(いわゆる行商、訪問セールス)が必修であったり、少し変わった学校でもある。

この校歌をみて、面白いと感じる人も居れば、その逆の感想を持つ人も居ると思う。
自分は進取の気概に富む人の方に、"寄らば大樹の陰"のような人よりも魅力を感じる。

この学校は当時近江商人の莫大な寄付によって設立された。全国で四番目の商業学校(一橋/神戸/長崎に次ぐ)。ここの教育が実を結んだのは、卒業生を見れば分かる。地方の一学校とは思えないそうそうたる顔ぶれ。伊藤忠商事の社長は3代目まではここの卒業生。事業を設立した人は数知れず。ここの教育に大きな期待をした近江商人の心意気が、この校歌に現れているのだと思う。


...と書きながらも、自分が通ったのは八幡商業ではなく、その近くの別の高校。
この学校の校歌も校風も、八商とはまた違って独特だったのだが...これはまた別の話。

昨日、「三笠フーズ」の社長が逮捕された。工業用の糊にするために輸入した米を、食用と騙して売っていた会社だ。その社員が「社長は金儲けには天才的だった」とコメントしていたのを聞いて驚いた。それは言葉の意味が違うだろ!

"儲ける"ということは自分ひとりが得をすることではない。商売には必ず相手方が居る。双方が得をしてはじめて"儲かる"のだ。この社長は一時的に金銭を手に入れることが出来たのかも知れないが、そんなのが長く続くわけが無い。相手方が"損をしている"からだ。

本当に"儲けたい"と考えているならば、そのような行動には出ないはずだ。

企業や商売人は(売り手側は)、仕入れ値に利潤を上乗せして売る。だが買い手を騙しているわけではない。買い手側は、売り手の利潤を支払っても"得をする"から買うのだ。それは買い手側が自分で作っては余計に時間がかかるからかもしれないし、自分では上手に作れないからかもしれない。

今回の事件は買い手側が全く得をしていない。"事故米だから安く売っていた"のならまだ良い(あ、駄目ですか)。今回の事故米を買っていた人は、事故米と知らずに買っていたわけだから、そのような取引は長く続くわけが無い。

これを考えついた(?)社長は「儲けに天才的だった」のではない。
「儲けを考えていなかった」のだ。


自分は滋賀県近江八幡市で育った。
家から学校(中学、高校)に通う途中に有った「先義後利栄、好富施其徳 ~~義を先にし利を後にすれば栄える。富を好しとしその徳を施せ」という標語を見て、毎日通学した。
(なぜこんな標語が街に有るのかは次回に)

「義を先にして、自分の利益を後にすれば、儲かる。商売が繁盛して富を得ることは良いことであり、その徳を世のために使え」という意味だ。有名な言葉だが近江商人は"三方良し"で有るかをまず考える。「自分・取引相手・社会全体」の三者が全員が得をしているかだ。どれかが欠けていれば商売はうまくいかない。一時的には利潤が出てもそれは長くは続かない。

 "三方よし"を現代の言葉で言うと"win-win"だろうか。
商売に成功している、利益が出ているということは、社会のために役立っているということであるはずだ。代価を払っているということは、買い手側は売り手側のモノやサービスに満足、納得してるということだ。満足/納得していない場合は取引は一度だけのもので終わるはずだ。

狭い日本にも地域性というものが有る。"近江商人の故郷"で育った僕は、社会に出てから「金儲けは悪いことだ」という考えを持つ人が世の中に居ることに驚いた。そういう人は"金儲け"の意味を誤解している。もしくはその人自体が「三方」のどれかが欠けた仕事に従事しているのではないかと思う。自分を犠牲にしている or 相手の弱みにつけこんでいる などなど。


何を書きたいのか分からなくなってきた...
そうだ、今の商売は自分にぴったりなんだ!と思いたいからこれを書くのだ・・

(そろそろ読んでいる人が長文で嫌気をさしているだろうから今日はこれくらいで)

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