瀬戸内海でサバニ漕艇体験

沖縄で荷物運搬や漁業、移動手段として古くから利用されていた木造船、サバニ。山口県でサバニを新造した人が居る事を知り、参加者を集めて乗りに行った。

サバニ(wikipediaより)

サバニ（鱶舟）は、南西諸島で古くから使われていた漁船の名称である。数人と荷物を乗せられるサイズが多い。エンジンの普及で、伝統的なサバニの帆漕技術は急激に失われつつある。かつて糸満漁民が古くから使用し、沖縄諸島、先島諸島や奄美群島などまで遠洋漁業の出稼ぎをしていた事が知られている。

場所は熊毛郡平生町。写真は長島(上関町)の展望台から見た、その海域。右側に本州の平生町、左下から上部にかけて長島の北部、海峡を挟んで佐合島。

漕ぎ手として集まったのは６人。カヤックなどの経験は有るがサバニは全員初めて。見た事も無い。

インストラクター(別投稿で書くが本当にすごい人)と助手が付き、８人で穏やかな海へ繰り出した。

目的地･航路は参加者の様子や天候、風向きを考慮して決めてもらえるのだが、今回目指したのは沖合2kmに有る佐合島。

こんな小さな船で海に乗り出すわけだが、右舷にはアウトリガーも付いているので転覆の可能性は無く、非常に安全な航海だった。琉球民はこんな船で東シナ海の荒海を行き来していたのだ。

もっとも丸木船は転覆しても沈没はしない。復元力も有るので安全な乗り物なのだ。

予報では悪い天気だったが、帰着まで雨もほぼ降らず適度の風。冬の一時期を除いて年間を通して波はほとんど無い海域。

島の小学校跡地に建つ家(秘密基地?)でスパイスカレーの昼食。島を散策後に風向きが変わったとの事で、サバニで佐合島を一周し、本土(平生町)へ帰着。

全員で漕ぐとそれなりの速さ。この時で時速4ノット(8km)くらいらしい。

風をとらえると漕がなくても快調に進む。

ダツが海面を飛んでいるのを見かける。スナメリも居るそうなのだが、見れなかった。

7時間ほどのツアー。漕いでたのは2時間くらい？進む速さは自転車くらい。4ノットくらいらしい。帆をあげてうまく風邪を捉えれば、漕がなくても帆走でそれなりの速さで進む。
今回のサバニ体験はパッケージ化もされていて、4～8人程度の人が集まれば遂行可能。港に帰ってきた際に、釣り人や港にたまたま居た人から「初めて見ました、すごい」と声をかけられた。すごく良い旅行･体験商品だと思う。認知度はかなり低いのだが、参加者の満足度は高かった。喫水は低いので濡れるのだが、それなりに荷物も積めるので、数日かけて島めぐりクルーズとか出来たら良いな。