漢民族のワナVOL1
購入した航空券はこんなのだった。
目的地の香格里拉(シャングリラ)までは飛行機で行く
麗江からバスで4時間のチベット族の町。
3/20 成田-上海(一泊)
3/21 上海-成都(乗継)-麗江(2泊)
3/23 麗江-昆明(乗継)-重慶(乗継)-北京(1泊)
3/24 北京-成田
上海の空港で「麗江」までのチェックインしかせずに「成都」までの搭乗券を受け取ったのが問題の始まりだった。「成都」での乗継は3時間。十分余裕もあり、空港のカフェでメールを書いたりして過ごした。
「成都」での「麗江」までのチェックインは特に問題なかった。変わった点といえば、人が多かったのでファーストクラスカウンターで受付してもらったことくらい。荷物のセキュリティチェックは滅茶苦茶混んでいた。ここ成都はラサや昌都などチベットへのフライトが有る。
ジャケットを脱ぎ、くつを脱ぎ、ズボンのボタンにも反応する金属探知機を越える。セキュリティスタッフが僕を呼び止め、声をかけた。なぜパソコンを持っているかと。
いやなぜと言われても…確かに旅行に持っていくのは初めてですが。
電源を付けるように言われる。
「いえ、バッテリーが無いので付きません」
なぜつかない?
「ここのコンセントの形が違うので」
変換プラグも変圧器も持っているのに?
「僕に言われてもそんなの知らん。」
爆発物の恐れがある。本当にパソコンか?
「いや、だからどうやって証明しろと?」
パソコンの放棄は…しないですよね。
「もちろん」
上の者に聞いてくる、とパソコンを持って消える係員。
搭乗時間が過ぎる。警備員にどうすんねん、と搭乗券を見せる。
理解していない警備員に「ソーリーソーリ」と言われても…
係員が戻ってきて、パソコンを僕に返して言った。
「BYE!!」
搭乗口に走ってくる僕を航空会社のスタッフが気の毒そうに見ている。
滑走路ではAirChinaの航空機が動いていた。