[笠井旅館] 樺太との交流 猿払村

猿払村で泊まった笠井旅館。この日は浜頓別での電気工事作業員が大勢泊っていて混んでいたが、一部屋だけ空いていたらしい。

バスが鬼志別に着いたのは20時半。宿はバスターミナルから徒歩数分。他の宿泊客は朝が早いのかもう食事も風呂も終えて寝ていると言う。
作業員向けの食事(カツ丼とか?)しか用意できないからと夕食は抜きで、朝食付4500円。観光客にはホタテなど時のものを出すのを心がけているらしい。

もっとも、その朝食の普通の副菜が、地の海産物ばかりで嬉しい。ビュッフェ式だが、こんなのが朝食で食べ放題。

イカの塩辛やニシン、えんがわ(たぶん)など、ご飯がすすむ。

折角なので女将さんにインディギルカ号の遭難の事は知っているか尋ねた。「当然知ってますよ、毎年慰霊祭やっていて領事も来ますし。生存者の子孫の人とも会ったこともありますよ」と。ロシア政府が認めているというのも意外に思い話を進めると「この村の人はロシアと言うか樺太にたくさん行ってますよ。交流事業があってロシア人も来ますし。中学校でも行きますし」「え、修学旅行でロシアですか!?」「いや、修学旅行ではなく、遠足というか研修と言うか。うちにも同じようにロシア人の子供を泊めてましたし」「今はなくなったんです?」「ええ、稚内からの船が3年前に廃止されたので。便がなくなるときは私も最後に行きましたよ。向こうの町も昔に比べたら立派になって」


旅館を開業したのは35年前、鬼志別で今も営業している中では一番古い宿らしい。イベントがあるときはロシア人も泊まる、もっとも部屋が足りないので、溢れた人は稚内に泊まると。
猿払村の浜には、戦前の電報局と海底ケーブル跡がある。終戦時の有名な真岡の電報局員の女の子の自決電報を受信したところだ。戦前は猿払村の漁師は自由に樺太と行き来していたはず。意外なところでロシアとの交流について知れた。そして帰宅して分かったが、そのお子さんが住んでいるマンションはすぐ隣のブロックだ…

宿を出るときに手作りのプリンを渡してくれた。食べてみると濃厚で美味しい。村のパンフにも載っていたので料理が得意なのだろうと思い尋ねると、有楽町のどさんこプラザでも3月まで売っている、ここで手作りして宅配便で送っていると。


笠井旅館
〒098-6233 北海道宗谷郡猿払村鬼志別南町116
TEL:01635-2-3628

NAKANISHI KEIICHI

旅が好き

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