「脱出記 The Long Walk」Sławomir Rawicz

脱出記 ~The Long Walk~
スラヴォミール・ラウイッツ 著
海津雅彦 翻訳
2005年9月10日
株式会社ソニーマガジンズ

941年ポーランド陸軍騎兵隊中尉だった筆者は、突然ソ連にスパイ容疑で逮捕され、そのままシベリア奥地の強制収容所に収容される。極寒の収容所で次々と仲間が死んでいく中、このまま死ぬよりはと仲間6人での脱走を決意する。
追手を撒きながら、シベリアのタイガ(針葉樹林帯)、モンゴルの草原、ゴビ砂漠、甘粛・青海の高山地帯、チベットの荒野、ブータンの山々を、すべて徒歩で越えてインドまでたどりつく。
インドでイギリス軍に保護されるまでの壮絶な記録。
大自然を生き抜く知識、国際情勢の知識、あきらめない意志のすべてを持ち合わせた者だけが生き残る。

1956年のイギリスのベストセラーの翻訳版。2004年に著者が亡くなってから、日本で出版された。

[2013年3月追記]
「極寒のシベリアや酷暑のゴビ砂漠を、水も食糧も持たずに踏破できるのか、ましてや雪男まで登場…フィクションとしても面白くない、残念」というコメントが有ったので意見を。
自分も雪男なんて信じていないが、筆者がシベリアの収容所を脱出してインドまで到着したのは事実で、亡命後にイギリスでこの本を出したのも紛れも無い事実。自分の無実の罪で収容所に送られた経緯、ソビエトの横暴を世界に知らしめたと言う意味でも、この本は面白いと、自分は思います。

映画化されたようです。 「 WAYBACK

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