【同志少女よ敵を撃て】逢坂冬馬

貰った本なので感想書かなくてはと思いつつ時間は流れ…。 本屋大賞をとったのは知っていたが、ライトノベル感が有って(だってこの表紙も…)自分で買う事は無かったのだが気にはなっていた。 序盤はやはり戦記物ライトノベルのような 続きを読む 【同志少女よ敵を撃て】逢坂冬馬

「海商三代」 西村通男

海商三代

先月に須賀川市の図書館に行った際、廃本/除籍の本を10円で売っていたので何冊か買ってみた。その中の「海商三代」が興味深い内容で良かった。今から60年くらい前に書かれたもので、もちろん万人向けではないのだが… 江戸末期、能 続きを読む 「海商三代」 西村通男

「使者と果実」 梶村啓二

「使者と果実」梶村 啓二2013/2/21 破滅につき進む男女。最後の一瞬に幸せをつかむのか…最後に明らかになる事(二人は結び付いたのか)と、最後まで謎に包まれている事(最後に女のとった行動)の両方で、読後の余韻を楽しめ 続きを読む 「使者と果実」 梶村啓二

「ダリエン地峡決死行」 北澤豊雄

ダリエン地峡決死行北澤 豊雄2019/6/13産業編集センター 旅人なら憧れる”陸路国境越え”。その中でも特に困難であることで世界的に有名な、コロンビアからパナマへの陸路国境越えを、コロンビアに在 続きを読む 「ダリエン地峡決死行」 北澤豊雄

私の履歴書 橋田壽賀子

019年5月の「私の履歴書」(日経朝刊最終頁)は脚本家橋田壽賀子だった。 終戦後に山形県に食料の買出しに行った際に農家でおはぎを出された時に絶句した著者。田舎の豊かさではなく、そこで嫁入りした女性の苦労話を聞いたという。 続きを読む 私の履歴書 橋田壽賀子

「悟浄出立」 万城目学

悟浄出立万城目学2014/7/22集英社 あれ、自分の知る万城目ワールドではない???と思ったが、こんな文章も書くのか、中国史が好きなんだな。元となる出典の主旨を活かしつつ、独自の世界に引っ張り込むのは流石。これは中島敦 続きを読む 「悟浄出立」 万城目学

「ヤノマミ」 国分拓

ヤノマミ 国分 拓2010/3/20 NHK出版 アマゾン川上流域の深い森の中で文明前の生活を維持している原住民、ヤノマミ族の集落で数ヶ月にわたって一緒に暮らしたNHK取材班の著者の手記。テレビ番組を作る為にここまでする 続きを読む 「ヤノマミ」 国分拓

「日本国最後の帰還兵」深谷 敏雄

日本国最後の帰還兵 深谷義治とその家族深谷 敏雄2014/12/15集英社

「バグダッド憂囚-商社マン獄中の608日」吉松

バグダッド憂囚―商社マン・獄中の608日吉松 安弘2010/3/20NHK出版 イラン・イラク戦争中にバグダッドにプラント輸出の営業で赴任した商社マンが、赴任2か月目にして贈賄で秘密警察に拘束され、一方的な裁判で有罪判決 続きを読む 「バグダッド憂囚-商社マン獄中の608日」吉松

「天才の栄光と挫折」 藤原正彦

天才の栄光と挫折藤原 正彦2002/5/1新潮社 ニュートン、関孝和、ガロワ、ハミルトン、コワレフスカヤ、ラマヌジャン、チューリング、ワイル、ワイルズ。著名数学者の生き方を紹介する伝記なのだが、数学者である著者の紀行文で 続きを読む 「天才の栄光と挫折」 藤原正彦

「海嘯」島尾ミホ

明治期の加計呂麻島での生活を静かな文章で情緒的に描かれている。話し言葉の部分は当時の言葉で書かれていてルビがふられている。島尾ミホ最後の作品なのだが、80代後半の人が書いたとは思えないきれいな文章(80代の人の文章を読む 続きを読む 「海嘯」島尾ミホ

「最後の冒険家」 石川直樹

「最後の冒険家」石川直樹 2008/11/21集英社気球に乗って太平洋横断を試みた神田道夫氏を描く。彼の”最期の冒険”を最も近くで見ていた著者の、飾らない文章が良い。神田氏は埼玉県の町の地方公務員 続きを読む 「最後の冒険家」 石川直樹

「凍」 沢木耕太郎

「凍」沢木耕太郎 登山家の山野井泰史のギャチュンカン(ヒマラヤ)北壁登攀の記録。この登攀数日間は彼の生き方を体現していると言って良く、そこに至るまでの彼の人生を紹介しながら、クライマックスである登頂後の2日間の場面までど 続きを読む 「凍」 沢木耕太郎

「天皇の密使」 丹羽昌一

天皇の密使丹羽昌一 メキシコ革命(1914年)のことを知らずに読んでも楽しめる。元外交官が書いたミステリー&アドベンチャー&外交裏事情小説(?)。題材となる日本人外交官が実在したようで、どんなものなのか面白い。国家間では 続きを読む 「天皇の密使」 丹羽昌一

「零下20℃でアイスクリーム」森千草

零下20℃でアイスクリーム森千草1995年4月10日フジテレビ出版

「ナツコ 沖縄密貿易の女王」 奥野修司

「ナツコ 沖縄密貿易の女王」奥野修司2005年4月 文芸春秋2007年10月文春文庫太平洋戦争後の混乱時、アメリカ統治下だった沖縄。最西端の与那国島は、台湾との密貿易で栄えていた。戦争の被害が大きく物資が不足していた沖縄 続きを読む 「ナツコ 沖縄密貿易の女王」 奥野修司

「赤い月」 なかにし礼

「 赤い月〈上〉」「 赤い月〈下〉」なかにし礼2001年4月/新潮社 著者の満州での幼少期に体験を下に書かれて私小説だが、主人公は母だ。 よくある「戦争の悲惨さ」だけを描いたものではない。著者の母の特異な過去をモチーフに 続きを読む 「赤い月」 なかにし礼

「与那国沖 死の漂流」 伊良皆高吉

「与那国沖 死の漂流~わが青春の闘い~」伊良皆高吉ボーダーインク/出版 1952年、与那国島在住の20歳の若い中学生教員であった著者が、石垣島からの帰路に乗った貨客船が転覆、台湾(国民党)軍船に救助されて生還したことの体 続きを読む 「与那国沖 死の漂流」 伊良皆高吉

「西南シルクロードは密林に消える」高野秀行

「西南シルクロードは密林に消える」高野秀行2003/2/27 講談社 シルクロードと言えば中国西北部の砂漠を通るルートがまず思い浮かぶが、中国西南部・ビルマからインドに抜ける”西南シルクロード”の 続きを読む 「西南シルクロードは密林に消える」高野秀行

「父、坂井三郎」 坂井スマート道子

生きるためには負けないのが重要、前後左右上下を確認しろ、ホールインワンを狙え、朝は元気に、出かけるときには笑顔で挨拶。娘が国際結婚する際に懐刀を持たせる、独特の家庭で育った著者が、なぜ親がそのような教育をしたのかを振りか 続きを読む 「父、坂井三郎」 坂井スマート道子

「入管戦記」 坂中英徳

「入管戦記」在日差別、日系人問題、外国人犯罪と、日本の近未来坂中英徳 (坂中英徳blog)講談社2005年3月17日 【1】出動!新宿入管特捜部【2】蛇頭ビジネスの”首領”を追え【3】人 続きを読む 「入管戦記」 坂中英徳

「密航・命がけの進学」芝慶輔

「 密航・命がけの進学― アメリカ軍政下の奄美から北緯30度の波涛を越えて」芝慶輔/他五月書房 昭和20年8月、敗戦後に沖縄はアメリカに占領された。その半年後に奄美とトカラ列島も日本領でなくなったのはあまり知られていない 続きを読む 「密航・命がけの進学」芝慶輔

「帰還せず-残留日本兵60年目の証言」

残留日本兵60年目の証言青沼陽一郎新潮社2006年7月30日

「ナチスから逃れたユダヤ人少女の上海日記」

ナチスから逃れたユダヤ人少女の上海日記ウルスラ・ベーコン/著和田まゆ子/訳祥伝社/2007年11月18日 ドイツで裕福な暮らしを送るユダヤ人一家。著者の父親がある日突然警察に連行された事から話が始る。 国外に行く事を条件 続きを読む 「ナチスから逃れたユダヤ人少女の上海日記」